「柔らかな頬」を去年読んでから、この人がすっかり好きになり、女性だと知って、納得した。
「柔らかな頬」も「グロテスク」も「OUT」もキャラクター(特に女性)をこれでもかと深く深く掘り下げてリアルに描ききる。 本のストーリーはキャラクター同士の絡みで繋がっていく。 「グロテスク」について。 メーンキャラクターでありながら最後まで名前が出てこない有名エリート女子高出身の「わたし」と、誰をも魅了する美少女でありながらニンフォマニアで子供の頃から売春をし自然と娼婦になるその妹、「わたし」の元同級生で一流企業で働きながら売春を続ける友人、それからその売春婦二人を殺害する中国人。 この4人を掘り下げて展開していく。 なかでも中国人のストーリーは異常。あと一流企業の友人が病みすぎ。 どうやったらこういうリアルな心の闇をグロテスクに描けるのかと感心する。 こういう深くて重い本を読んでしまうと しばらく精神がそればっかりになって、頭の片隅でストーリーを反芻する日が続く。 でも何故かそれが心地よく、書店でまた桐野夏生を探してしまう。 多分いま、一番すきな作家です。
by iam_nanae
| 2006-04-06 11:46
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