今日の抜粋 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 リリーフランキー著より

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母親というのは無欲なものです
我が子がどんなに偉くなるよりも
どんなにお金持ちになるよりも
毎日元気でいてくれる事を
心の底から願います
どんなに高価な贈り物より
我が子の優しいひとことで
十分過ぎるほど倖せになれる
母親というものは
実に本当に無欲なものです
だから母親を泣かすのは
この世で一番いけないことなのです
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去年エンタクシーに連載中に一部を読んで、感動し
本が出ていないのに勝手に去年度私的ベスト10入りを果たしたこの本。
そろそろ出るかなあと思っていたら、
夫が会社の知人から「号泣するから読んで」と借りてきた。
待ちきれずお借りしたほうを読んでから、勿論自分で買った。
お返しに、こないだまで自分の中で今年一番!と思っていたが東京タワーにあっさりその座を奪われた、奥田英朗の「サウスバウンド」をお貸しした。

めちゃめちゃ実話。ドキュメンタリーとも言える。でも時々リリーさんの素敵な文章で装飾される。抜粋したいところが山ほど出てきた。この人はすごい作家かもしれない。と思う。
しかしあえて、リリーさんの文章ではなく、最後に出てくるオカンの詩を選んだ。

料理と花札が好きで、人のことばかり気を配って、貧乏なのにもてなすことに一生懸命で、若い人はみんなお腹が空いていると思って、訪ねてくる息子の知人に振る舞うために二人暮らしなのに毎日5合の飯を炊く。唯一息子に本気で怒ったことは「男が金のことぐちゃぐちゃ言いなさんな!」ということ。そして息子を本当に本当に愛しているオカン。
オカンの人生は苦労だらけだったけど、世界一幸せな一生だったのではないか?
私は自分の母親と重ねてしまった。やはり苦労して育ててくれた母。
ありがとう。
オカンや母のように愛情に溢れた強い母親にわたしもなりたい。

リリーフランキー初の長編で、これからももっと面白い本を書いて欲しいけど、
この本は母の死と対面することによって、どうしても書かずにはいられなかったものなのだと思う。だからこれほど思いの詰まった本は、後にも先にももうこれだけなんじゃないかな。これはいわゆる、母への長い長いラブレターのようなものだから。
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by iam_nanae | 2005-08-12 10:49 | books
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感ジルコトを気ままに綴ります
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